気軽にできる「筋トレ」や「ウォーキング」が人気
一方、ゲーマーはインドア派が多く運動しないというイメージを持たれがちですが、実際のところはどうなのでしょうか。
そこで今回はゲーマーに対し日頃、運動やスポーツをしているかを調査しました。
株式会社ゲームエイジ総研(代表取締役社長:光井誠一)は、「ゲームビジネスに特化したマーケティングリサーチ&コンサルティングファーム」として様々な分析を行って参りました。昨今、世界中で話題となっているVRやeスポーツといった、いわゆるゲームの枠にとどまらない新たな“エンタテイメント”の隆盛により、旧来のゲーム市場は過渡期を迎えています。そのため、改めて現在の“ゲーマーとは?”をテーマに、ゲーマーのライフスタイルを掘り下げる分析を、継続して実施していきます。
東京では桜の開花宣言も行われ、春の気配を感じられる季節となりました。新たな季節が訪れ暖かくなると、屋外に出る機会も増え、運動を始める人も多く見られます。一方、ゲーマーはインドア派が多く運動しないというイメージを持たれがちですが、実際のところはどうなのでしょうか。
そこで今回はゲーマーに対し日頃、運動やスポーツをしているかを調査しました。
■ 28.4%のゲーマーは日頃から運動・スポーツをしている
はじめにゲーマーが現在どの程度運動をしているかを調査しました。
「運動・スポーツをするつもりはない」と回答したゲーマーは30.6%である一方、「日頃、何らかの運動・スポーツをしている」と回答したゲーマーは28.4%でした。運動・スポーツをしない派、している派はいずれも同程度であることがわかります。
また、「運動やスポーツをしたいとは思うが、していない」と答えたゲーマーは41.0%。現状ではできてはいながけれど、4割以上のゲーマーは運動・スポーツに関心を持っていることから、インドアなイメージのゲーマーですが、運動・スポーツをポジティブに考えている人が多いことがわかりました。【グラフ①】
■ 「筋トレ」と「ウォーキング」は手軽で人気
日頃、運動・スポーツをしていると答えたゲーマーに、どのような状況で運動・スポーツをしているかを聞いてみたところ、54.3%と半数を越えるゲーマーが「屋外での運動・スポーツ」と回答しました。また、「自宅内での運動・スポーツ」はコロナ禍で自宅で過ごす時間が増えたこともあってか、3割を超えています。一方で、「ジムを利用」と回答したのは2割以下と少なく、ジムには通わず自宅で手軽に運動している人が多く見られます。
また、運動系のゲームは多数登場していますが、「ゲームを使った運動・スポーツ」と答えたのは4.6%と少ない結果となりました。【グラフ②】
具体的にどのような運動・スポーツをしているかを聞いたところ、「筋トレ」が最も多く17.8%、次いで「ウォーキング」が16.2%でした。【グラフ③】
その他、少数ではありますが、チューブエクササイズやトランポリンなどを行っているという個性的な回答も見られました。本格的なスポーツを日頃から行っているゲーマーもいるようですが、比較的一人で、自分の時間にあわせてできる運動・スポーツを行っているという傾向が見られます。
「筋トレ」をしている理由としては、健康維持や体型維持、ダイエットなどの理由を挙げるゲーマーが多く、中には「筋力をつけていたほうが、腰痛予防となるから」(女性/20代)、「加齢による体力の低下を軽減するため」(男性/40代)など、予防を目的に行っている意見も見られました。
また、次いで多かった「ウォーキング」をしている理由では、「一人で気軽に楽しめるから」(男性/30代)や「手軽にできるから」(女性/30代)などのように、道具などの準備も殆ど必要なく、マイペースでできることをメリットと感じ行っている意見が多く見られました。
その他、「老いに抗うため」(男性/40代)、「加齢による筋肉の衰えを防ぐため」(女性/50代)といったように、特に40代以上では老化による衰え対策として運動をしているという意見が多く見られ、また、20~30代では、「体がスッキリする」(男性/30代)、「楽しいしストレス解消」(女性/20代)や、「学生の頃からやっている」(女性/30代)のように、単に健康維持や体型維持、ダイエットのためだけではなく、楽しめることを前提に運動・スポーツを行っているゲーマーも多いようです。
また、ゲームを使って運動やスポーツをしているゲーマーからは、「楽しみながらできるから」(女性/20代)、「気軽に体を動かせるから」(女性/20代)という意見が見られ、ゲームを通じて運動をする利点を感じていることがわかります。
インドア派のイメージがあるゲーマーでも3割近くは日頃から運動・スポーツを行っていることがわかりました。また、自分なりの目的を持って、無理のないように楽しみながら運動・スポーツをしている前向きなゲーマーが多いということがわかります。
運動・スポーツに関心はあるけれど現状はできていないゲーマーも約4割程度存在しますが、ゲーマーならではの思考で、ゲーム同様、自分にとって気軽に楽しみながら行える運動・スポーツを見つけられたら、さらにゲーマーの運動・スポーツ人口は増加するのではないでしょうか。